震災での教え
私が子供のころ、新潟地震に遭遇しました。
学校では昼食休みの時でした。
余震が続く中、全校生徒が中庭に集められ、教頭先生の訓示がありました。
「皆さん、これから各々自宅に帰ってもらいますが、次のことを守ってください。
1,被災現場を見に行かないこと
2,うわさを聞いてはいけません。
3,うわさを話してはいけません。」
当時は気が付かなかったのですが、
ずいぶん後になってから、気づきました。
教頭先生は、関東大震災の朝鮮人虐殺のことが頭にあって、
このように訓示したのだと。
冷静沈着だった教頭先生(故人になっておられるでしょうが)の姿が忘れられません。
見ざる、言わざる、聞かざる。です。
今は、SNSで情報が取れる時代ですが、
情報が多い分、デマやフェイクも多くなります。
個人の情報判断力が問われます。
訓示の後、自宅に戻って驚きました。
開通して1週間ほどの橋が落ちていました。
自宅が橋のたもとでした。(赤丸)
津波が川をさかのぼってきた時、この橋の上に避難しました。
水がついたての様になって向かってきました。
橋より下流では、津波が来る前にすでに堤防が壊れていましたし、
我が家の所は堤防はそのまま残っていましたが、
津波がらくらく堤防を越えてゆきました。
普段「守ってくれると思ったものが、必ずしも守ってはくれない。」
このことを肝に銘じました。
最近のコメント