樺崎寺跡(足利市)
足利市にある国指定史跡の樺崎寺跡は
浄土式庭園です。
足利氏2代の足利義兼が創建しました
義兼は頼朝のいとこで、北条時政の娘と結婚しています
奥州合戦では、頼朝に従って平泉に行き
平泉の威容に感激して、模して建立しました
復元整備は、創建時ではなく南北朝時代の状態になっています
中島
鎌倉時代の創建時は、この半分くらいの大きさです
向こう岸(彼岸)は一段高い場所に堂舎が建っています
階段がります
中島正面の堂の礎石
説明板では「多宝塔」となっています
供養塔覆い屋などがあって
本来、阿弥陀堂が建っていてよいのでしょうが、ありません
御廟跡
頼朝の永福寺は、合戦に倒れた人々の供養が建立の目的でしたが
ここは足利氏一族の供養が目的のようで
天下人とは建立目的に差を感じました。
岬です
岬は創建時からありました
此岸の立石
平泉の毛越寺をちょっと連想します
池の取水口の一つ
橋がかけられています
もともと浄土式庭園は、特定の個人、氏族の供養から出発して
頼朝は天下の供養を掲げましたが
ここは一族の供養です
浄土式庭園の先祖返りなのかもしれません。
永福寺もそうですが、復元されてかつての姿がしのばれるようになりましたが
草むらの中に礎石が転がり、池の汀の線が痕跡をとどめていて
『夏草や、兵どもが 夢の跡」の雰囲気の方が私は好きです。
ですが、素晴らしい庭園跡には間違いありません。
(3月22日訪問)
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