阿蘇ピンク石(馬門石)石切場跡
阿蘇ピンク石、産出地の名をとって馬門石とも言います。
もっとも聞いてもピンとこない人が多いと思います。
大阪府高槻市にある継体天皇の古墳の今城塚古墳の石棺の材質です。
産地は熊本県宇土市です。
先月訪れた奈良の野神古墳の石棺もこの石です。
奈良にある植山古墳の竹田皇子の石棺もこの石です。
この産出地を訪れることが今回の熊本旅行の大きな目的の一つでした。
切出し場跡を訪れる前に
熊本から大阪までこの石棺を運んだ実験に使った石棺と船を見学
宇土マリーナにあります
いよいよ産地
事前に発掘調査報告書を閲覧しておきました
赤石神社
この神社の近辺から古墳時代の遺跡が発見されています
切出し現場
2か所確認されました
川は枯れていましたが、阿蘇ピンク石が転がっています
さらに奥へ入った切出し場
江戸時代まで産出されていましたので、時代はわかりません
50cmほどの最近欠いた跡がありました。
史蹟破壊です。怒りを感じました。
私は川に落っこちた小石を拾いました
風化して茶色っぽくなっていますが、
欠いてみると断面は、ピンク色です。
野神古墳の石棺も風化していますので、この小石の茶色に近いです。
詳しく知りたい方には、この本をお勧めします。
地元では、阿蘇ピンク石を使った石棺はありません。
ですが、玄門に使っている棒原古墳に寄りました。
天井石は露出していますが、石室等は埋もれていて見ることはできませんでした。
宇土市内にはこの石を使った彫像や石製品が多くあります。
時間がなくて、それらを見学することができなかったのは残念でした。
| 固定リンク
「古墳・古代」カテゴリの記事
- 古墳訪問記事を公開停止しました(2025.01.29)
- 古墳の木棺に新たな知見(2025.01.28)
- 古代の朱の生産技術(2025.01.20)
- 景行天皇の光る鎧(2024.12.27)
- 「古墳で眠る夢」?(2024.12.24)
コメント