宮廷苑池(日本庭園の源流)
平城京跡などを長年見てくると、宮殿付属の「宮廷苑池」が権力基盤の重要な装置であることに気づきました。
藤原不比等、長屋王、藤原仲麻呂等の邸の立地が苑池との関りで理解できるようになりました。
そんな折、考古学研究所博物館で「宮廷苑池の誕生」展を見学しました。
今まで回ってきた苑池史蹟のまとめとしてグッドタイミングの展覧会でした。
飛鳥京苑池跡(国指定史跡) 宮廷苑池の源流です。
ここから出土した石造物が橿原考古学研究所博物館入口に展示されています
苑池は宮殿に接続しています
発掘時の風景
以前行ったときはこのような感じでしたが
今回は、草ぼうぼうで 島の跡の石積みがようやく見えました
埋め戻すのが史跡保存の最良策なのですが、
活用面としては課題があります。
現状は、埋め戻しでもありません。
明日香村には活用に向けて方策を考えていただきたいです。
京都などに代表されるように、庭園といえば、寺院と一体のイメージですが、
庭園は宮殿や、豪族の私邸宅から始まっています。
奈良市の法華寺阿弥陀浄土院跡から庭園が発掘されています。
寺院に付属する庭園のはじめではないかと思っていました。
展覧会では「寺院の浄土庭園の最古の例」となるのではないか、とされています。
私の推測が間違いでなかったことがうれしかったです。
田の中に残る阿弥陀浄土院の庭石
後方は平城宮東院庭園です。
飛鳥京苑池11月14日訪問
阿弥陀浄土院11月11日訪問
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