古代寺院の四天柱跡
古代寺院跡を訪ねる時に、最も注目しているのは、塔の心柱の元にある礎石(心礎)です
塔は言うまでもなく本来の役目は舎利(お釈迦様の遺骨)を収める建物です
礎石の中に収めたり、塔の高い部分に収めたり、収める場所で心礎の形にバリエーションがあります
そのバリエーションを見るのが楽しみです
柏原市の田辺廃寺跡に5月23日に訪れたとき、
びっくり、感激したことがありました
心礎のみなら四天柱の礎石が残っていたのです。
四天柱とは塔の中心にある心柱を囲むように立っている4本の柱です
田辺廃寺跡の直前に河内国分寺跡を訪ねました
心礎とそれを囲む四天柱の礎石がありました
しかし、心礎は抜き取られていてレプリカが置かれ、
四天柱の礎石のうち奈良時代からあるのは1個のみ(本物は地中にあり見えるのはレプリカかもしれません)
古代寺院の礎石がその場所から奪われることのほうが多く、その場に残っているのはむしろ例としてはすくないでしょう
田辺廃寺跡では、そのままセットで残っていました
感激した理由です
写真、青の丸印が心礎 赤の丸印が四天柱の礎石です
実は、この場所は立ち入り禁止でした。
春日神社の本殿の裏の境内にあります
私は、グーグルマップの徒歩ナビを使ったのですが、この場所をまっすぐに案内されました
礎石を見終わって周囲を見ると柵と看板の裏が見えました
近づいてのぞみ込むと「立ち入り禁止」と書いてありました
春日神社を目指して参道から来たなら、この場所には行けなかったとでしょう
結果的に素晴らしい出会いでした。
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