『天皇陵の解明』今井尭著
天皇陵古墳の宮内庁による治定(指定)がいい加減であることは、多くの本で知っていました。また、崇峻天皇陵などを実際に見て「でっち上げの御陵」であることを実見しました。他の例でも実感しています。
今日、『天皇陵の解明』を読了しました。
「宮内庁との公開への交渉」「法律面での問題点」「学問上の問題点」「個別例での問題点の指摘」等、天皇陵古墳に関して、基本資料ともなるべき労作であることを実感しました。
2009年10月の刊行ですが、内容は古さを感じさせません。巻末に至って、著者はこの年の4月に亡くなっており、亡くなられてからの発刊であることを知りました。著者の真摯な姿勢が伝わってきました。今更ながらですが、ご冥福をお祈りします。
本書からたくさんの「なるほど」をもらいました。刊行後13年経ていますので、入手が少し困難かもしれませんが、古墳、古代史、日本史に関心を持っている方に強くお勧します。
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