『阿修羅像のひみつ』 朝日選書
興福寺の阿修羅像がCTスキャナにかけられて調査されたことは、新聞などで知っていました。その一般向けの「報告書」です。
この調査のポイントとして、第一に健康診断、第二にどのような技術で制作されたのかを知る、第三に制作時の秘密を知る。をあげています。
スキャンから3Dプリンターで複製を制作して検証してます。釘も実際に作って検討しています。「お顔も造仏当時と違っている」となると、早くページを繰りたくなりました。
一番前の腕がきちっと正面に来ていないので、明治期の修理は「下手な修復だった。」と、思っていたのですが、『苦心の結果』であったことを知りました。そして、正面にきていないことから「合掌ではなく、何か物を持っていたのではないか?」との見方もありましたが、『合掌』をしていたことが内部構造から明らかになりました。
科学捜査の推理小説を読むような「謎解きのワクワク感」がありました。
あの『阿修羅展」から8年経っているのですね。その後1回興福寺で阿修羅像にお会いしています。阿修羅像の強い印象は褪せることはありません。
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