江戸時代の女性のミイラ(国立科学博物館)
国立科学博物館の日本館に江戸時代の女性のミイラがありました。谷中墓地から発掘されたとのことです。屍蝋(地下水が豊富な地中で、遺体が生前そのままに近い状態)で発掘され、その後ミイラ化されました。と、注釈がありました。エジプトのミイラやインカ帝国のミイラと比べるとはるかに生々しいです。
学生時代に幕末の皇女和宮が屍蝋で発掘された時の話を聞きました。「とても若々しかった。」そうです。そう見えたのは、冷たい地下水の影響で、皮膚が水分を含んでしわがのびたからだそうです。
この庶民の女性のミイラについて、科学博物館では、展示するかどうか議論があったそうです。心臓も残っていて従来、人骨でしか江戸時代の人を知ることが出来なかった学問に大きな進歩をもたらしてくれたので、展示しているそうです。しかしながら死後といえども尊厳を保つため、写真撮影などは遠慮してくださいということです。適切な判断だと思います。
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