十月花形歌舞伎・昼の部
昼の部の演目は、
源平布引滝 義賢最期
銘作左小刀 京人形
江戸っ子繁昌記 御存知一心太助
義賢(よしかた)最期は、木曽義仲の父の源義賢が、源氏の内輪もめで殺されることに題材をとっています。劇中、殺陣の時間が長いです。その間に「戸板倒し」そして仁王立ちのままそのまま階段に前から倒れる「仏倒し」をはらはらしながら待ちました。以前、愛之助さんがテレビで、この「仏倒し」について語っていましたが、見ていても役者の命の顔に傷がつかないか心配になります。愛之助さんは華があります。一心太助では、悪役を演じていましたが、どうも見る方からすると悪役は似合わないと思って見てしまいます。愛之助さんのこれからの活躍が楽しみです。
このお芝居の中で、義賢が死の間際に御台の葵御前に向かって「せめてお腹にいる子供に一目あっておきたかった。」といいますが、次男の木曽義仲は、すでに生まれています。物語として哀切さを訴えるストーリ建てにしたのでしょう。
京人形は、右近さんが左甚五郎、笑也さんが京人形を演じています。人形役はまばたきをする事はできません。大変です。
一心太助は獅童さんが家光、太助の二役を演じます。それこそご存じ初代錦之助(介)の東映の映画のイメージが強い私ですので、獅童さんの味が出てはいたのですが、錦之助さんのイメージと比較してしまいました。個人的には錦之助さんの味が好きです。若い方もきていましたので、そうした方は獅童さんの太助をすんなり受け取ったのかな、とちょっと思いました。
十月花形歌舞伎は昼・夜とも十分に楽しめました。
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