石宝殿古墳(大阪府寝屋川市の古墳2/4)
今回の目的は、第一に石宝殿(いしのほうでん)古墳を見ることにありました。横口式石槨という特異な例です。全国にある三例のうちの一つです。東寝屋川駅からは徒歩10分程です。もう少し山の中かと想像していました。高良神社までは車でも行けます。古墳は、その神社の右手すぐそばにあります。
石室ではなく石槨ですから大きな古墳を想像してゆくと小さく感じるかもしれません。人物(つまり私)と比較してもらうと大きさが良くわかります。
作りは丁寧です。石槨の入り口には扉のほぞ穴が上下に認められます。
内部も微妙にRをつけてやさしい感じの線です。Пの型にくり抜いた石を底石(平板)の上にかぶせた構造になっています。
[側面からみた写真です] 周辺から出土した須恵器などから7世紀中ごろ(終末期古墳)の築造と推定されますが、注目すべきは、石槨の後ろにある列石から八角形の古墳であったことです。八角形の古墳も類例が少なくて近畿では大王(天皇)級の墓の形です。被葬者はかなり高位の有力者であったことでしょう。(国の指定史跡です)
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