平山郁夫展(東京国立博物館)
特別展の名称は正確には“仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護”です。インドから日本までの各地の仏教遺跡の紹介と仏像の展示、それに薬師寺にある平山郁夫の障壁画の展示と云う構成になっています。
アフガニスタンから一時次疎開している文化財も展示されていて、文化財と云うのは宗教や国を超えて守っていかなければいけないとの平山氏の思いが伝わってきます。
展示の一番最後に平山画伯の薬師寺・障壁画の下絵が展示されていました。「ナーランダの月 インド」です。下絵と障壁画では月の位置が違っているのです。イヤホンガイドを借りた人は、あるいは解説があったのかもしれませんが、私はびっくりしました。何回か往復して「どうして?」と見比べたのですがわかりません。図録にあたってみました。薬師寺での絵の置かれた位置が関係しているとの事です。薬師寺では右の「明けゆく長安大雁塔 中国」から見て行くので、終わりのこの絵の月は左に来なければならないという全体構成~から月の位置が変わったとの事です。
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