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東大寺・転害門(てがいもん)と戒壇院

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東大寺で奈良時代から残っている数少ない建物の一つです。1200年は経っているわけです。風雨にさらされているわけですから創建時の木材、瓦がそのままというわけではないのでしょうから火災や地震の災害を免れた建物と云う方が正確な表現かもしれません。

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由緒正しい建物ということでしょうか、中世には神輿を遷座するところとして使われ、門の中央に神輿を置くための4ケの石があります。

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ふと、足元を見ると基壇の石に穴がいくつかあいていました。位置からして雨だれによって浸食されてくぼんだように見えます。「1200年はすごい!」と感激しました。風化が進んでいない石もありますので、いつの時点か補修されて交換された石なのでしょう。

ところが、翌日の橿原考古研の特別展を見て、別の見方もあると思いました。扉軸の軸受け穴を穿った石が展示されていて、良く似ているのです。神輿に関連して、扉を設けた時期があったのか?あるいは、扉軸の敷石を転用してこちらに持ってきたのか?そうした可能性も考えられると今では思っています。

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次に廻った戒壇院で「戒壇の石は創建時のものですか?後に補修などされていますか?」と、思わずお寺の方に聞いてしまいました。転害門で石が気になった事と、戒壇は堂宇の中にあるので風化の進みは考えなくても良いので、創建時のものが残っているのだろうと思ったからです。何しろ聖武天皇が鑑真から戒を受けた場所ですので、思いをはせるためにも私にとっては大切な質問だったのですが、お答えは「漆喰は勿論塗り直していますが・・・・石は・・・・?」と、なにを聞きたいのだろう?と云った顔でした。

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