NHK TV 「鴎外の恋人 ~百二十年後の真実~」
森鴎外の「舞姫」の主人公“エリス”には実在したモデルがいたと云われ、その人物を追ったNHKハイビジョン特集の1時間30分のドキュメンタリを見ました。
ベールに包まれた恋人をさまざまな記録、文書から解き明かし、そしてドイツ在住のお孫さんにまで行きつく番組は、見応えがありました。秀作です。
高校時代の国語の時間に「舞姫」を題材にクラスで討論した記憶が今でも残っています。活発な討論の中で、級友の一人の「エリスを愛してはいなかった。と作者自身が云っている。」の一言で討論がシーンと押し黙ってしまった時に、先生が「小説だから、その言葉にとらわれる必要はないですよ。」と云ったのです。
この番組を見ながらその事を思い出しながら、鴎外はひょっとして“一生心の傷を持ち続けたのでは?”と思いました。
私は、エリスは鴎外を追って日本に来たと思っていましたが、番組では鴎外の意思で日本に連れてきたということになっています。すると数十年前の級友の一言はどこから出たのか?新たな疑問として沸いてきました。
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コメント
「鴎外の恋人」に関して、番組と同時に刊行された書籍「鴎外の恋人」を読めば、謎がとけます。
投稿: エリス | 2010年12月28日 (火) 15時33分