石の宝殿 播磨生石神社 竜田石採石遺跡
神戸の三宮からJRで710円、もう姫路が近くになろうというところに宝殿駅があります。ここから徒歩20分ほど南西に生石(おうしこ)神社があります。古墳に興味がある方は知らない人はいない有名な神社です。御神体が古墳の切り出し途中の石槨だからです。石槨は言ってみれば古墳のプレハブ石室です。
この小山そのものが岩となっています。御神体は社殿の背後赤矢印のところにあります。
御神体は一辺7メートル、高さ6メートルで重量は5~7トンと推定されます。
御神体の下部は水がたまって小池になっています。切り出ししやすいように地山の岩石に深く切り込まれています。“浮石”と呼ばれる所以です。
石槨を彫り出す際にでた岩石は高御位山の山頂に捨て置かれているそうです。
この地に来てみてわかることは、海が近く、川も流れていて、巨岩を運び出すのに好都合な場所であることがわかります。何らかの、おそらく政治情勢の変化によって運ばれることが無くなったのだろうと思います。
本来、神社は“死”に関することは最も忌み嫌う所です。神社の創建はこの岩の塊が石槨であるという記憶が忘れ去られた時期でしょう。
| 固定リンク
「歴史・史蹟」カテゴリの記事
- 永福寺(ようふくじ)鎌倉市(2023.01.09)
- 西南の役 戦跡(2022.12.31)
- 熊本城再訪(2022.12.17)
- 横浜開港資料館(2022.11.27)
「古墳・古代」カテゴリの記事
- 富雄丸山古墳の国宝級出土品(2023.01.26)
- 熊本県山鹿市などの横穴群(2023.01.07)
- 杉山古墳(奈良市大安寺町)(2023.01.05)
- 古代山城 麹智城(2022.12.31)
- 江田船山古墳(2022.12.30)
コメント