神戸外国人墓地(2) 堺事件・フランス水兵の墓
幕末、維新のはざまでフランス水兵が大阪の堺で土佐藩兵に発砲され11名が死亡しました。世に言う“堺事件”です。この時の水兵のお墓が、ここ神戸市立外国人墓地にあります。堺事件は事件の決着を土佐藩兵の切腹で決着となるのですが、切腹する人をくじ引きで決めたり、20人の切腹を11人までで中止にし生死を分けたなど、苛烈な経過をたどりました。堺で事件の史蹟を見てから、ここのフランス水兵のお墓も見届けなければ落ち着かないような気持ちになりました。
フランスの水兵を欧米列強の先兵ととらえることを否定するつもりはありませんが、彼ら若い水兵の人生を想う時、やはり犠牲者であることも確かです。外国人墓地内は撮影禁止なのですが、それは遺族の心情を考慮してなのです。ですから無縁墓地の地域は撮影禁止禁止が解除されています。フランスには縁故者がいるのでしょうが、事件から百数十年をへてフランス水兵のお墓は無縁仏の扱いになっています。
一つ一つの墓標には勿論名前は刻み込まれています。寂しく異国に眠る墓標を見ると無常を感じます。
中央の十字架の前に左右5基ずつ並び、十字架の前に1基の墓標があります。
堺事件に関する、関連の過去記事です。
http://try14.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-5071.html
土佐藩兵の切腹場所です。
http://try14.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-8d7c.html
土佐藩兵のお墓です。
http://try14.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-0737.html
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