ルーク・トンプソン選手 国籍取得
掲示版で知ったのですが、日本代表でニュージーランド出身のルーク・トンプソン選手が日本国籍を取得しました。
ラグビーは地域主義をとっていますので、ラグビーの代表選手は国籍は要件ではありません。(歴史的背景については、カテゴリーのラグビー文化とアイデンテティの最初の記事で書きましたのでここでは略します)
ほとんどのラグビーファンは、地域主義をごく普通に受けいれていますし、私もそうです。
秩父宮へ初めてラグビーを見る会社の後輩を連れて行ったことがあります。いきなりテストマッチでしたが、ラグビーはコンタクトプレーです。他のスポーツ以上に体を張ってプレーをしなければ務まりません。初めて観戦した彼も「その迫力に圧倒された。プレーする選手の覚悟を感じた。」と国籍があろうと、なかろうと代表選手として戦うことをスッーと受け入れていました。(初めてラグビーを見る人には最前列をお薦めします。テレビでは伝わらない迫力がそこにはあります。)
前回ワールドカップのキャプテンをつとめた箕内選手は、「ジョン・カーワンヘッドコーチに呼ばれた外国人選手がヘッドコーチの部屋から出てくる時は、いつも決まってしょんぼりして出てくる。覚悟の程を日本人選手よりかなりきつく言われているのでしょう。」と語っています。
国籍取得は覚悟の表明が一つの形となってあらわれたのだと思います。外国人選手は国籍のあるなしにかかわらず、日本人の心を持って戦っています。また、日本のラグビーが、そして私たちの国が魅力的でもあることの証左でもあると思います。日本人の選手もまったく違和感なくスクラムを組んだり、パスをしてプレーしています。一人は皆のために、皆は一人のためにプレーしています。
トンプソン選手は、前回のワールドカップフランス大会のフィジー戦で2トライを上げる活躍をしました。来年9月に開かれるワールドカップ・ニュージーランド大会でも活躍が期待されます。
ワールドカップフランス大会のフィジー戦でサポータに答えるトンプソン選手(左端)
同じくウエールズ戦のマッチディプログラムでは4ページにわたって紹介されました。
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