鹿児島旅行記 11 尚古集成館(島津博物館)
12月15日
集成館は幕末・維新期の薩摩藩の洋式工場群(造船所・溶鉱炉・ガラス工場など)を総称です。島津氏の別邸であった磯庭園に造られました。
受付は庭園(仙巌園)入口ですが、お庭はさておいて庭園の左手にある尚古集成館へまずは向います。旧機械工場を博物館に改装して、島津氏の歴史を鎌倉時代から順に展示しています。(建物そのものが重要文化財です)
島津氏の系図、頼朝から下された文書(頼朝の実物のサイン入り)などがあり・・・・・・と、ここで思わぬ展示品です。太閤検知の時に使われた“物差し”が展示されています。初めて見ました。初めてのはずです。いまでは世の中に、この1本しか現存していないとのことです。何と「石田」の名と花押(サイン)が実にきれいに見て取れます。「石田」は石田三成です。私は徳川家康なんぞより三成のほうにシンパシーを感じますし、はるかに好きです。敗将の三成の佐和山城は徹底的に破壊されましたし、徳川によって三成の痕跡は徹底的に消されましたので、まさか三成の署名を目にすることなどあろうとは思ってもいませんでした。びっくりしました。この物差し=太閤検知尺を目にして一気にアドレナリンが噴き出しました。 売店で本を買ったのですが、帰宅して本を読んでいたら、この太閤検知尺のレプリカを作って売っている(いた?)とありました。売店では見かけなかったのか見落としたのか?残念です。
薩摩藩は南北600km、琉球王国との関係まで考えると南北1,200kmもある海洋大藩であることがここの博物館の展示で良く理解できます。海防は最大の関心事であり、アヘン戦争など海外情勢に対する現実の危機感が薩摩藩を動かした点を、ともすると江戸との関係に隠れがちになりながらもしっかり再認識させてくれました。
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