東芝フィルハーモニー管弦楽団 第27回定期演奏会
今回は、ファミリーコンサートということで、親子席を設け、ナレーションもありました。スメタナの「我が祖国」より「モルダウ」を例に、指揮者の河地良智氏が曲の中の表現で楽器がどの使われているかを演奏を入れて解説をするなどTV番組「名曲探偵」の趣になっていました。
プログラムには、<よい子のみなさんへ>ようこそいらっしゃいました耳を澄ませて聴いてみてくださいね
<小さなお子様連れのお客様へ>泣いたりした場合には、すみやかにロビーへ、そのために出口に近い席を
<お子様連れでないお客様へ>格段の年齢制限を設けておりません。ご理解とご協力を・・・・・ということで「お子さんの泣き声も楽器のひとつ」(笑い)と聞いておりました。演奏は聴いていました。お腹の大きな女性もいらしたようです。胎教かな。ホルストの「火星」の演奏が始まるとお子さんが泣き始めました。不気味なそしてちょっと怖そうな楽曲なのです。この小さなお子さんは演奏をストレートに受け止めたんだなと思いました。そして大人は「音楽を表現」として受け取っているのだと気付かされました。
ペールギュント組曲の“朝の気分”では、ラグビーワールドカップで訪れたアルルの夜明けを思い描いていました。空気がさらっとした朝焼けでした。ホルストの「木星」では、やはりワールドカップの日本対フィジー戦の試合後の情景を思い出していました。接戦を勝ち、喜んで観客に応えるフィジーの選手、精一杯頑張ったが敗れた日本。素晴らしい試合には満足しながらも悔しさがこみ上げる私。健闘を讃える地元フランスの方。赤い夕日が差し込むスタジアムを去りがたい気持ちの私たちを包み込むように流れていたのが「木星」でした。あの感動に再開しました。
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