名古屋・見晴台遺跡
名古屋市南区に見晴台遺跡があります。遺跡に興味ある方にとって、発掘に市民が参加することで知られている遺跡です。石器時代から中世にかけての複合遺跡ですが、環濠集落として、また弥生時代の住居などが特に目を引きます。資料館と復元住居が併設されています。
立地条件の良さから遺跡が何百年にわたって重層している例は多くありますが、ここは何と太平洋戦争の高射砲陣地になり、その弾薬庫や砲台が残っています。先の大戦はいったい何だったのか?あの悲惨な戦争はなぜ行われたのか?このことにも関心がある私にとっても、戦争遺跡との複合は思いもよりませんでした。
現在発掘されている区域から弥生時代の住居跡にコンクリートの戦争遺跡が乗っかっている様を見た時、弥生時代に生きたいかなる人も2000年後に起きた事をどんな想像力を持ってしてでも全く及ばなかったことに人の想像力の小ささに思いを馳せ、また、人間の無軌道振りを考えさせられました。
館内には訓練用の木製の砲弾が展示されていました。あまりの空しさにしばし足を止めました。
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