桜桃忌
桜桃忌です。
太宰治の入水自殺から60年です。「もう、そんなに経ったのですね」といっても、私はその時をリアルタイムで共有したわけではありません。が、最も価値観を共有した作家です。私の心の中では単なる゛作家”という存在感ではないのですが、・・・・・。
一日早く昨日、お参りをしてきました。お寺の山門をくぐると60年前のことのようには思えない気持ちになりました。墓前には桜桃が供えられていました。
私が大切にしている本に「桜桃」と「人間失格」の初版本があります。どちらも130円の定価となっています。巻末にある著作者承認の゛太宰”の朱色の印影を価値観共有の証しとかってに思い込んでいます。古書店に行くということもとんとなくなりました。゛初版本”というこだわりが今、世の中にあるのか?わかりませんが、私にはいまだにあります。世の中の本が消えてしまうということを聞いたことがあります。酸性紙の耐性が問題にされて久しいですが、黄ばみながらも、この2冊はしかと太宰の時代を私に伝えてくれます。
| 固定リンク
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 面構 片岡球子 展(2023.01.19)
- 東芝フィルハーモニー管弦楽団 第49回定期演奏会(2022.12.25)
- 「日本美術をひも解く」展 東京芸術大学美術館(2022.08.28)
- 平治物語絵巻 三条殿夜討(2022.08.26)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 「奈良朝の政変と道鏡」読了(2022.04.07)
- 『天皇陵の解明』今井尭著(2022.02.03)
- 「奈良朝の政変と道鏡」読了(2022.01.07)
- 6泊7日の旅行を終えました(2021.11.08)
- 『阿修羅像のひみつ』 朝日選書(2018.12.29)
コメント