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ラグビートップリーグ 外国籍選手出場枠増 ③

「なぜ、ラグビーの日本代表に外国人がいるの?」という素朴な疑問をいただきました。折からのトップリーグの外国籍選手の出場枠の発表と重ねて私の乏しい知識の中から、2回に分けて答えさせていただきました。
 ここまで述べてきましたようにラグビーは地域主義をとっています。ラグビー最強国(今回のワールドカップでは結果は出ていないのですが)ニュージーランドはご承知の通り、英国の移民により建国されました。ラグビーに関心のない方でもそのニュージーラン代表チームのオールブラックスの名前はご存知だと思います。そのオールブラックスにして先住民のマオリ族と南太平洋諸島の出身の選手を抜きにしては語れません。しかしそのことでオールブラックスのステイタスが落ちることなどまったくありません。日本代表とて同じことです。サントリーの清宮監督は、マイクロソフトカップのトークバトルの席上「代表選手15人中日本人が1人しかいなくとも良いと思っている」と述べています。ちょっと極論気味ですが、「日本代表選手に必要な資質は代表にふさわしい実力と“桜のエンブレム”への忠誠心であって国籍ではない。」と云うことだと思います。そしてそれはラグビーの理念に合致しているのです。080229a
 代表同士の試合を“テストマッチ”といいます。春から夏の日本代表の試合でオーストラリアA代表戦とニュージーランド・マオリ戦が予定されていますが、両チームとも代表チームではないのでテストマッチとはなりませんが“キャップ認定試合”とされています。キャップとは本来テストマッチに名を連ねた選手に与えられる栄誉です。キャップ認定試合とはテストマッチに準ずる試合として認めると云うことです。相手国も認定しているなら、(おそらくそうだろうと思います)オーストラリアA、ニュージーランド・マオリとしてメンバー表に名を連ねたら、もう他の国の代表にはなれません。また、7人制の代表になった時も、やはり他の国の代表にはなれません。
 この2チームがそうだと断定するわけではありませんが、地域主義がゆえに、将来有望な選手の囲い込みが行われていると云う側面が見られると云うことはよく指摘されています。世界は常に戦っています。ルールの範囲内で先手必勝を狙うのも理にかなったことです。
 代表選手の国籍にこだわることなく、素直にラグビーを見たいと私は思っております。
(写真はキャップと、昨年初キャップをもらった選手です。ロビンスさん、アレジさん、平さん、廣瀬さん、他です。)080229b 080229c
 

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