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島津義弘の賭け

歴史好きの方は“島津義弘”の名前を聞けば、「あの関が原の・・・」と、すっと思い浮かべるかと思います。島津義弘は関が原の合戦で、西軍として参陣しながら戦うことをせず、西軍の敗北が決定的になってから東軍の真っ只中を突き抜けて戦場を脱した薩摩の武将です。この武将の、この行動について「勇猛ではあっても、頑固で、面子を大局を見る事より優先する武将」というほどの印象しか持っていませんでした。それに、関が原の合戦のとき、大阪にいて西軍に組みせざるを得なかった事情も影響しているのかなといった程度の知識でした。
 今回読了した、山本博文氏が著した「島津義弘の賭け」は豊臣秀吉への服属、朝鮮出兵、国元の事情など義弘の半生を文献から起して丁寧に追っています。「関が原の戦後処理を徳川と根気よく交渉した」などと、のんきな私の知識も修正されました。
 山本博文氏は東京大学史料編纂所教授で、お名前をご存じない方でも、テレビ化された「江戸お留守居役の日記」がベストセラーになりましたので書名はご存知の方も多いかと思います。その著者です。(テレビ化のときNHKは原作者として紹介しなかったとの事です。NHKの扱いもおかしいと思います)本書は歴史小説ではなく、史料の丹念な裏づけをもとにした“歴史ノンフィクション”です。こうした分野を開いたことはもっと高く評価されてよいと思います。氏の著作は4冊読んでいます。、これからも読んでゆきたいと思っています。なお、「島津義弘の賭け」は10年ほど前に刊行されています。文庫版も7年ほど前に出版されているのですが、店頭においてある書店は多くないようです。

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