私は、ツアー期間中ずーっと早朝に目を覚ましてしまっていました。ほかにすることも無いので持って行ったリブレットに向かって思うところを書いていました。以下、オーストラリア戦の翌朝現地で書いた原稿です。
今。(9日の)朝の5時ちょうどです。きのうの朝というか深夜3時に目が覚めたことを思えば、格段の進歩です。おはようございます。ベッドで目を覚ますと、きのうのことがすぐ思い出されました。真っ先に思いが浮かんだのは、ジョン・カーワンヘッドコーチの背中でした。試合後、フィールドで選手一人ひとりに握手を求め、時に肩に手をやって、大差でした。何点差が付いたのか覚えていません。80点ぐらい?試合中、60分経過ぐらいから点差を気にしなくなりました。一つひとつのプレーに必死に応援していました。ともかく何とか、ともかく何とか1点でも点数をかえしてくれ、(1点返すということはラグビーではありえませんが)そんな気持ちでした。JKの背中には書いてありました。選手は精一杯がんばった。よくやった。この晴れ舞台で必死に戦った。ありがとう。と。ノーエクスキューズ、言い訳はしない。「俺が選んだ選手だ」「大差の敗戦という結果は俺だけが受ける」と。
今までで、試合中のJKで印象に残っているのは、W杯アジア最終予選の試合中の大きな声でそれは怖いくらいの声で選手交代での遅い伝達に叱咤した声でした。昨日の選手に握手を求める背中には優しさが漂っていました。
うーんどうなんだろう。日本では、ラグビーの掲示板では素人評論家の口さがない批判が飛び交っているのかな?そうでなければいいのだが。応援に来て良かった。本当に良かった。始まる前は、もうお祭り騒ぎだったし、試合中は会場全体が最後の最後まで必死に応援していたし、もし、掲示板で、酷評の洪水だったとしたら、この試合会場の雰囲気とはまったく異質なものだろう。もう異次元といっても良いのかもしれない。そんなことになっていなければよいけれど。
席から振り返って、森会長が見るからに気落ちした表情でフィールドに目をやっていた。試合後のファンクション(両チームが互いに検討を讃えあうパーティー)でスピーチをする立場として、もちろん会長としても、あまりの大敗で声がないといった表様でした。私は、カメラを向ける気にはなりませんでした。
気持ちを切り替えましょう。次の試合です。そう、次の試合です。
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